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【サロン・治療院のためのWeb講座】費用対効果で考える

働く基礎知識

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今回は、費用対効果についてご紹介します。費用対効果のことをコストパフォーマンス(コスパ)ともいいますが、「ここのランチはコスパがいい」なんていう会話で使ったことがある方も、いらっしゃるかもしれませんね。

費用を使う目的によって、費用対効果を考えよう

「費用対効果」は、漢字で書くとわかりやすいです。「費用」に対して得られる「効果」のことです。「効果」にはいろいろありますが、その費用を使う際の目的、これが費用対効果の「効果」です。

たとえば、「今月は先月より新規客を増やすため、費用をかけて広告活動を行う」という場合を考えてみましょう。インターネット上に広告を出すことと、店前でチラシを配布するという2種類の活動を行ったとします。

【結果】
A)インターネット上への広告掲載:掲載費 5万円 → 2人新規客獲得
B)チラシ配布:チラシデザイン費 3万円 + 印刷費 5万円 → 4人新規客獲得
この結果から、Aの新規客獲得単価は25,000円で、Bは20,000円だとわかります。新規客獲得が目的なので、費用対効果で考えると、Bのチラシ配布のほうが良さそうですね。

「では、これからの新規集客はチラシ配布で行おう」と考えるのは、安易です! 費用というのは、かかった(=出ていく)お金のことをいいます。Bは、デザイン費と印刷費だけしかお金はかかっていないでしょうか? チラシ配布は誰が行ったのでしょうか? スタッフですよね。このスタッフの人件費もBの費用に含まれます。

時給1,200円のスタッフが2名で12:00~16:00まで6日間チラシ配布をしたら、
1,200(円)×2(名)×4(時間)×6(日間)= 57,600円

Bの費用には、この57,600円も足さなければならないので、137,600円となります。こう考えると、Bの獲得単価は34,400円となりますから、Aのほうが費用対効果が高い、という結果になります。

この例では、新規客獲得を費用対効果として考えましたが、「何人の人にお店のことを知ってもらえたか」を効果として考えると、Aでは広告のクリック数、Bではチラシ配布枚数の比較になるので、もしかしたらBのほうが効果が高いという結果になるかもしれません。「お金をかけると効果が出るはず」と考えがちですが、事前に費用対効果で考えてみてください。すると、無駄なお金が出ていくことも防げそうです!