アロマセラピーのなりたち
アロマセラピー(アロマテラピー)は、ハーブや植物から抽出した天然のエッセンシャルオイル(精油)を用いて、リラクゼーションやストレスケア、美容や健康維持、疲労回復など、心と身体の健康に役立てる【芳香療法】のことです。
そのルーツは人類が太古の昔より植物を上手に利用し、病を癒してきたところにあります。アロマセラピーはアロマテラピーの英語発音となります。アロマテラピーという言葉が生まれたのは、1928年にフランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセによって作られた造語で、アロマは芳香、テラピーは療法を意味するフランス語です。ガットフォセ自身が実験中の事故で火傷を負った際に、ラベンダーのエッセンシャルオイル(精油)を用いてその効能を体験し、命名しました。
明治時代には日本ハッカなどの精油を輸出していた時期もあり、精油の蒸留法は江戸時代に伝わり蘭医学などで用いられていましたが、アロマセラピー自体の日本への紹介は1980年代以降です。
アロマセラピーの先進国であるイギリス、フランス、アメリカなど欧米諸国では、以前よりアロマセラピーの有用性が認知されており、民間療法また時には医療や介護の現場で一つの療法として活用されてきました。
日本国内におけるアロマセラピー
日本では、精油は「雑貨」扱いとなり、通常の使用に規制はありません。しかし、アロマセラピーで取り扱う精油の成分には、体内に取り込まれると様々な器官や心理状態に作用をもたらすと言われているものもありますが、自己責任において取り扱うとされています。
日本に伝わったアロマセラピーの方法はイギリス系に近いものです。近年では国内でも精油への科学的アプローチが進み、代替医療としてアロマセラピーに関心を寄せる医療関係者も増え、様々な場面でアロマセラピーが活用されています。